昼の散歩道The Original Works by CHIHARU

 日々雑感

画像37
今市市街から見た日光連山            撮影  尾郷 賢氏

日々雑感 1

画像38 今年も確定申告の時期になった。税務署からはとうの昔に書類が送られているが、まったく封も切る気がしない。限られた僅かな年金収入なのに、昨年は税金がかかってきたのだ。少子高齢化社会ということで、増加しつつある高齢者から税金をふんだくろうという姑息な手段のためである。
 いま急に老人が増えたわけでもない。40年近くもわき目もふらず、残業代も請求せず、精々安い居酒屋でそのうっぷんをはらしてきただけの、昔企業戦士だった爺さまからも税金をむさぼろうという魂胆なのである。老齢者控除をなくしたり、配偶者特別控除も廃止した。これでは年老いた寝たきりの母親の扶養者控除も役立たず、遂に所得税をふんだくられることとなってしまった。
 ある人が言っていた。「子どもは風の子、鍵っ子、いま機械の子」だって。女性を機械に例える大臣がいる。うっかり本音を喋ってしまって、さぞかし後悔していることだろう。おそらく毎晩、早くその余韻が過ぎることをひたすら祈っているに違いない。我輩は女の子を3人もうけた。いや、神様かコウノトリから授かった。個人的には社会に貢献しているつもりだ。たいしたことではないが。
 しかし女の子が少ないと、人口は必然的に減少していく。わが日本国は、どちらでもよいから、とにかく子どもがほしいのが現実だ。一方、外に目をやると、お隣りの中国では出産前に女児と分ると中絶してしまう。なにしろ一人っ子政策の実施中だから男の子がほしいらしい。そんなことをしてても、これまでのツケは直ぐにはなくならない。人口はまだ数十年は増え続ける。結果は男女の比率のアンバランスとなる。男子は嫁さん探しに苦労することになるだろう。
 話がだいぶずれてしまった。元に戻る。うちのばあさんが65歳になったので、昨年から当方の年金が減り、新たにあちらに年金が加わった。その結果、我が家の年金収入の総額は増えた。しかし単純計算では所得税は2倍になる計算なのである。いつまでも放置できぬから、清書して市役所に持参した。市役所には税務署から1か月、署員が駐在して市民に対処している。
 ここで、我輩の計算の誤りに気づいた。申告は、夫婦別々に行うのだ。ばあさんの年金額は課税の対象額に届かない。それで申告の必要が無い。我輩も年金が減って、所得税はゼロとなった。
 まあまあ、思惑が良い方向への誤算とはなったが、介護保険や健康保険の増額など、老齢者へのしわ寄せは進んでいる。70歳から10%の負担となるはずだった医療費負担は75歳となり、今年からは10%で済むと思った医療費は30%の据え置きだ。おちおち病気にもなれない。そろそろヨレヨレになってきたのに、この有様ではまだまだがんばっていかねばならないのか。


日々雑感 2

画像39  近頃メタポリック症候群なる言葉が大流行している。厚生労働省では昨年12月から武見敬三と石田祝稔の二人の副大臣が体型改造に乗り出した。
 なにしろ厚生労働省のホームページで、その計画と成果を逐次発表していくわけだから、怠けるわけにはいかない。久しぶりに彼らの状況を見させてもらった。
 ウーン、結構立派に、着実に進んでいることを発見した。
 平成18年11月現在の武見副大臣は体重84kg、腹囲100.5cmであった。6か月後の目標は体重79kg 腹囲95.5cmとなっている。一方の石田副大臣は体重88kg 腹囲101.5cmを82kgの92.5cmに落とそうという試みである。
 3か月経った今、二人ともかなりのメタボが改善されている。いろいろと講釈が述べられているが、たぶんウソは無いのだろうと思う。これをみて同時に挑戦した我輩はどうか。腹囲は測っていないが体重や体脂肪、基礎代謝量などは記録してきた。
 若い彼らと違い我輩はなかなか減らない。食べ物は戦後の混乱期よりはよいものの、たいしたものは食べていない。おそらく代議士の先生とはケタが違う粗食と思う。それても体重は減らないものである。
 一番大きな理由は、まずもって身体を動かさないことだろう。
1年に1キログラム程度で増えてきた体重が、それでも増加にストップがかかった。いっとき78キロに届いた目方が今、76キロを割るところまできた。
 しかし油断がならない。1キロなんか一日で変わるのだ。体重と体脂肪の関係からも理由が分る。体重が減っても体脂肪が増えている。正確には体脂肪率である。体重の減少は脂肪が減ったのではなく、体内の水分が減っただけとなる。

 管理栄養士や保健師がべったりついて指導する彼等とは訳が違う。孤立無援だが、負けないように頑張るとしょうか。みな、自分のためだからなぁ。愚痴を言っても始まらないな。


日々雑感 3

画像66 3月20日午後、東京で全国最初の開花宣言が出された。地球温暖化の影響か世界的な異常気象が続き、国内でも昨年は豪雪で閉じ込められた新潟の山村にも雪が降らず、スキー場はあがったりだ。周辺の旅館もガラガラで商売にならぬ年となってしまった。

  豪雪で大きな人災を引き起こすのは困るが、当てにしていた通常の冬にならぬとあちこちに迷惑を及ぼす。除雪を仕事にしている会社は、開店休業である。一方毎年屋根の雪下ろしで亡くなるお年寄りは今年、あまり聞かれない。お金も力も無い高齢者には比較的助かった暖冬異変だった。
  と思ったら、3月になってドカ雪がつづいた。札幌や留萌などに住む友人からは、2月と3月がまるで逆だとの悲鳴が聞こえてくる。
  気象庁はそんな暖冬状況をみて、桜の開花時期をかなり早めになる、と発表した。ところが、それから冷え冷えとした日々ばかりだ。慌てた気象庁はデータの間違いだと開花時期の変更をする始末となった。気象庁は20日、東京で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。開花予想を発表している地点のなかで、今年最も早い開花となった。東京では過去3番目の早さである。
  しかし、気象庁が20日に発表した3回目の開花予測では東京は3月22日の予想となっていた。この予測発表の数時間後に開花発表があるとは……?イマイチ腑に落ちない発表であった。いずれにしても「開花宣言」などという大げさな発表は実際にはおこなわれていないのだ。気象庁のオッサンが靖国神社にやってきて、標準木に咲いている花を勘定するだけだ。昼前に3輪だった開花が午後には4つになって無事に「開花」したのである。
  次の日、オッチャンの隣りの小学校にある桜の木をつくづくと眺めたら、大木の片隅に小さな、そして可憐な花を見つけることができた。やれやれというものだ。でも、3、4日もすると恐らく遠めにも鮮やかな姿を見せることだろうな。


日々雑感 4

画像73  たいしたこともなかったのに、ヘルパーさんの機転で救急車で入院した母が1か月余のを経てリハビリ専門病院に転院してから、半月ほど経った。今朝田舎にいる妹から電話があった。妹はこの3月末で看護師を定年退職した。それはそれでよいのだが、とにかく年金は65歳から支給されないから、母の介護に専念するわけにはいかない。自らの生活が成り立たないからだ。
 黙っていても住宅費や今話題の光熱費は確実にかかる。何とか再就職をしてほしいと思っていたら、近所の病院から声がかかりパートで午前中だけ勤めることにした、という。とにかく、ご本人は人が良すぎるとというか、気が弱いから自己の主張を貫けない性格なのだ。しかし、これだけは代わってやることも出来ない。そんなことで、お任せすることにした。
 年々高齢化する中で、老人の生活する場所は確実に狭められている。かりに入院しても、その様子次第では規定方針どうりに退院をせまられるのが現在の仕組みだ。これまでの老人はとにかく長命だから、その子どもたちは、その看護や介護に大変なエネルギーを費やすことになる。下手すると、自分のほうが先に参ってしまうことになる。
 昔は姥捨て山などというしきたりがあったようだ。いま、そんなことしたら、即座に殺人罪となる。そんなことで子どもたちは自らを犠牲にしながら、介護を続けねばならない。老人は一般病院からリハビリ病院へ。
そこも追い出されると、老人保健施設から老人ホームへと回されることになる。しかし、これらの施設への入居費が高額なことと、いつ入居できるか分らないほどの待機者がいることで、またまた苦労することになる。
 高額の住宅費と施設利用費を支払っても、万全な高齢者住宅に入居できる方は幸せである。だが、そんな人はほんの僅かな裕福な方に限られる。競争原理によって格差社会を無くす、と言ったお偉い人の言葉なんかは信じてはいけない。彼らは税金を自らのものにした、底辺の一般国民の生活なんか、本当はまったく知らないからである。


日々雑感 5

画像74   統一地方選挙の季節である。市会議員の選挙は最も身近なものだから、公示日が近づくといつもは知らん振りの現職議員や新規候補者のチラシがたくさんポストに放り込まれる。みな一様に市民派を名乗り、「市民が主役」などと我々をおちょくる。まことにふざけたやつらだ。当地は地元の不動産屋や農家など古くからの住民が議会の多数を占めている。
  時代は変わっても議員のメンバーは代わり映えがしない。ちょうど1年前に市長選挙があり、2期目の市長は有力な対抗馬のないままに再選された。これに便乗したのが昔からの議員たちだ。変に反対すると自分の選挙が危ないと悟ったのか皆がオール与党化してしまった。誰もが市民派を名乗り、市長と一緒に写真に収まったパンフレットなどを配布しているではないか。書いてあることも皆同じだ。
  オッチャンはこの手の人間は大嫌いだから、毎日放り込まれるチラシを破り捨てるのが日常の仕事の一つになっている。
  本日は市議選に先駆けて県議の選挙日である。定員2人に3人の立候補者だから、その選択は難しくない。
そのうちの1人は、酒の席上で隣りに座った朝日新聞の女性記者にセクハラ行為をしたことで、辞職したばかりである。これがまた立候補した。まず当選しないと思われるが、その新聞報道の数枚にわたる記事をコピーした中傷のビラが各戸に投げ込まれた。誰がやったかは分らない。しかし、これもせせこましいやり口と言わねばなるまい。それほどまでしなくても、当選はしないと思うのだが...........。
  近くの小学校へ行ったら、明日の月曜日に入学式があるということで、いつもの体育館が使えなかったとのこと。一般の教室が投票所となった。その案内係りに、定期健康診断でお世話になる健康管理課のおばちゃんがおられた。不思議なことにオッチャンの名前をよく覚えており、お友だちである。
  投票を終えて、つくづくと校庭から各教室を見渡した。娘3人が卒業した小学校である。いまや皆それぞれに子どもたちを持つ立場になっている。そのうちの1人の孫娘は今年、新1年生となる。少子化のためか空き教室も多いようだ。1年から6年まで眺めると、だいたい4組までのようだ。外から見ると、我々の時代にはなかったいろいろな部屋がある。料理室とか音楽室は、まあ分る。コンピューター室やPTAなどがある。さらには「すみれ」とか「なのはな」などと書かれた教室も見える。特殊学級なのかなぁ、と想像する。
  最近耐震補強工事がほどこされた教室には、厚い鉄筋コンクリートの筋交いが外からよく見える。1年生の教室は皆、1階にある。ちょっと覗かせてもらったら、ピカピカの1年生を迎える準備はもう完全に出来ているとお見受けしたものだ。
  ザッと見て気づいたところは、つぎのようなものだ。1学級の人数は概ね32人と勘定した。机は一人に1つだが二つずつ並べてある。机の上には、いくつもの封筒が重ねておいてあり、新入生の名前が書かれた札が貼ってある。黒板は........と見れば、「♪いちねんせいになったなら いちねんせいになったなら....」などと書かれてあり、ラジカゼなども置かれてあった。そばには生花もおかれていた。純真な子どもたちを迎える体制は万全である。
  とにかく明日は入学式である。我が家から僅か1分の小学校である。その初の登校の様子を眺めてみたい気持ちにかられて帰宅した次第なり。


日々雑感 6

画像75  4月も10日を過ぎて、だいぶ暖かくなってきた。9日の第二月曜日は、千葉県内に住む会社OBとの飲み会に久しぶりで出席した。12月の年末温泉旅行以来、正月から3か月も休んでしまったので出てみようという気分で出かけた。電車に乗ったり街を歩く人々を眺めるのも、変化があって多少は刺激になる。
 ところが、いつもは10人位集まるのに、今回はオッチャンを加えても5名だ。これでは酒もすすまいなぁ、と思ったらそうでもない。結構飲んでしまった。しかし、やっぱり話題がいけない。先月はオッチャンの学生寮から会社をとおしての仲間が肝臓がんで亡くなったばかりである。人の死は、いっときの話題の中心となる。たまたま、その彼は会社を中途で辞めていたために、その死を知らされたのも葬式も終わったあとであった。
 そんなことで皆が詳しい情報を知らない。たまたま葬儀に出た者の話によれば、死の前日には近くの競馬場に息子と行き、楽しんでいたらしい。そんな感じで過ごしていたのに、翌日家族がいつまでも起きてこないので、起こしにいったら既に亡くなっていたという。
 彼は30年近くも前に肝臓を壊して、入院していたことがある。その退院を最後に会社を辞めている。ここ4年ほど電話やメールでの交信もなかった。訃報を聞いて、今年の年賀状を確認したら、ちゃんと本人の直筆できている。ただしコメントはなしだ。
 以前も団地の大酒のみの友人が肝臓がんで入院していたことがある。ある日、晴れ晴れとした顔でいるのを団地内で見つけた。病気とはとても思えない感じだった。が、数日して亡くなったことを知る。肝臓を悪くしても、直前まで表面は元気そうに見えることを、そのときに分ったのである。
 このたびの友人は、3年ほど前に共通の友人である同学年の医者に肝臓がんであることを告げていた、と後日聞いた。C型肝炎の場合は30年も経てば、100パーセント肝臓がんになるという。振り返れば、以前に入院したときは恐らくその肝炎だったのだろう。医者に相談したときは、
 すでに手術不可能な状態であったというから、回復は無かったのだ。早期の発見は難しいらしい。冥福を祈るのみだ。いずれにしても、オッチャンの同期生も16人のうち4人は60歳の定年を迎える前か、定年になり故郷に建てた新築住宅に入ることも無く、逝去してしまった。会社同期生でもかなりいる。モタモタとしているうちに、オッチャンも今年は古希になる。人生は長かったのか。いや、短かったのか。それは、これからの過ごし方にかかるようである。
 のんびりもしておれぬが、あせって何かを求めても仕方がない。これまでの蓄積をさらに伸ばすことが最も大切かも知れないな。


日々雑感 7

画像76  陽気もうららかに、少し気温が上がると自転車でも汗ばむようになってきた。そんなことで、冬場は放置したままだった車も、オッチャンに洗ってもらうことになる。車を駐車場に展示しておくだけでは仕方ないが、それよりも己の身体の鍛錬のほうが大事だ。寒いとか、雨降りだと理由をつけてはサボっていたウォーキングもせねばメタボが本当の病気になってしまう。
 それで少なくとも一日に1回は外に出る。昨日は自転車で街中を一回り。小さな市内だから外に出ると誰か知り合いに会う。昨日は、わがマンションの1Fに住むオッサンに出会った。リュックを背負っている。「こんちはー」と声をかけたら、ちょっと恥ずかしそうだ。何となれば今年の1月に退職したばかりで、未だ1日の過ごし方が分らないからだ。「今日は歩きだ」といわれる。ああ、いいですねー。がんばってー!と、励ました。
 桜ももう終わりで、いまは梨の花が咲き乱れている。今日の外出の目的は、梨の花だ。カメラの電池を確認してから出かけてきた。ちょっと裏道に入ると、あちこちに梨園がある。しかしよほど近づかないと目的とする画像は写せない。あちこち歩いて、被写体を探す。
 少し写してから帰途につく。そしたら昨年一緒に団地の理事をやった小学校の先生が向こうから来るのが見えた。こちらに気づいて、ニコニコと笑いながらお辞儀をしている。年の割りに可愛い先生だ。こっちも笑ったら、あまり笑わないでという。彼女は、ピッカピッカの1年生の先頭を歩いていたのである。後ろに男性の先生が見える。
 わが長女の娘、すなわち孫娘も1年生である。みんな可愛い。しかし世の中にはねこんな可愛い子どもたちを誘拐するやつも多い。こんな子どもたちを見ていると、被害をうけた親の気持ちもよく察せられるというものだ。
 子どもたちと別れたあと、家の近くの梨園を訪れた。ノコノコと柵を明けて入ったら、おばちゃん二人とおっさんが昼飯を食べていた。「ちょっと済みませんが、梨の花の写真撮らせて」とお伺いしたら、「ああ、いいよ。」とオッサンが言う。そのあとにおばちゃんの声がつづく。「でも高いよー」だって。だから、「梨が収穫したら、たくさん買いにくるよ」と応えて中へ入った。
 梨園は今を盛りと花が咲き乱れている。でも、少し切り取ったそうだ。あまり花が多いと、立派な梨ができないから。そんなことで間引きしている。もう少ししたら、また花を切り取るそうだ。帰り際、おばちゃんが言う。「あんた見慣れないけど、最近引っ越してきたのけ....」だって。こっちだって、用事も無いのに梨園なんか来ないよ。
 こっちは30年も住んでいるのだよ。先方はアルバイトで通っているだけだけだからね。まあ、余計なことは言わずに、アンガトと、サヨナラした。結構可憐な花の画像が手に入り、満足の1日だった。


日々雑感 8

画像77   =『負けても 谷』 割り切れぬ 代表選考=
  4月10日の朝刊には、こんな記事が載った。2年ぶりに復帰した谷亮子は、8日の全日本選抜体重別選手権女子48キロ級で筑波大学の福見智子に破れて準優勝に終わった。なのに全日本柔道強化委員会は、9月・リオデジャネイロで行われる世界選手権の代表に優勝した福井選手でなく、負けた谷選手を選んだ。オッチャンはこの記事を見てあきれてしまった。
  なんだ、そんなことなら全日本選手権大会など行う必要はないのではないか。福井友子は謙虚に、「より精進して北京オリンピックを狙う」などとコメントしているが、実際は選考の結果を聞いて、一人号泣したことだろう。なにせ、世界選手権への代表を選ぶための大会なのだからなぁ。こんな選考では、ホントの話やっておれんなーと思うのはオッチャンだけではあるまい。
2年ぶりの復帰戦で敗れた谷亮子(トヨタ自動車)を世界選手権代表に選んだ全柔連の判断は割り切れなさを残した。強化委員会では昨年12月の福岡国際も制し、勢いのある福見を推す意見もあったという。だが、結論は谷だ。吉村和郎強化委員長は選考理由を「外国人相手の勝ち方を知っているし、このまま終わるやつじゃない」と強調した。しかし結果によらず、谷が選ばれるムードが大会前からあったらしい。女王不在の間に飛び抜けた実績を残す選手がいなかった。
  2005年の世界選手権は北田佳世(引退)がメダルを逃した。昨年のドーハ・アジア大会で期待された中村美里(渋谷教育渋谷高)が3位に終わると、吉村強化委員長も「谷が戻ってくれば」と復帰への期待を熱く語るようになっていた。こんな背景がある。
  だが、それでも直接対決で敗れた選手が優先されることを説明するには十分とは言えない。谷亮子による五輪連覇や世界選手権6度優勝の実績だけを持ち出せば、代表選考会の意味が問われる。谷には最大目標とする来年の北京五輪の代表選考会での巻き返しを期待し、今年は福見を試す選択肢もあったのではないか。そんなことは当たり前の話だ。
  過去の実績にのみ捕らわれておれば、日本選手権開催の意味は全く無い。若い選手は永久に育たない。皆がやる気を無くすだろうな。

  「あなたが勝ったことは日本中が見てるから。誇りに思いなさい」。全日本選抜体重別選手権女子48キロ級で優勝しながら、世界選手権の代表を逃した筑波大学の福見友子。昨春まで同大女子監督を務めた山口香・全日本柔道連盟強化委員は、落胆する教え子をそう慰めたという。

  山口強化委員は「試合が終わってから議論してもだめ。どうすればその実績を越えられるのか、選考基準を事前に明らかにすべきだ」と説く。試合結果だけを見れば、納得いかないファンも多い。代表に選ばれた後の谷の晴れない表情を見ても、改善を検討すべきことは明らかだろう。良識ある記者や国民は、誰もがそう思うだろう。
  日本における代表選手の選考は、柔道に限らず曖昧さの残ることが多い。米国では、オリンピック参加選手などの選考は一発勝負が通例である。余計な横槍りが入ることはない。この大会で優勝したらオリンピックなり世界の舞台に派遣すると、しっかり明言することが何よりも大事だ。谷選手がママさんだからとか、試合開始前に授乳していたからとか、そんなものは全く関係ない。
  大会前の準備不足や諸々の言い訳は聞きたくない。体調不良にしろなににしろ、負けたことは事実で決してくつがえるものではないな。谷選手も、今回は辞退する。この位の言葉が欲しかったが、それは無理というものか。


日々雑感 9

画像78  ポカポカ陽気がつづき、南面に広がる栗林の木の葉も急速に淡い新緑の色彩が目立ってきた。引っ越してきたばかりは全面が畑であったから、毎年5月頃の風の強い日は毎日のように砂を巻き上げ、わが家へと細かい砂が侵入してきた。
 ところが跡継ぎの息子が極端に畑仕事が嫌いらしい。まず畑で農作業をしている姿は見たことがない。そんなことで、年老いた両親は息子を見限り、わが団地に近い部分にかなりの栗の苗木を植えたのである。「桃栗3年」の言い伝えどおりアッというまに立派な栗林に変身した。お蔭様でかなりの強風でも、家の中に砂埃が舞い込む心配はなくなった。
 日頃栗の木の手入れなどはしている様子は見受けられない。しかし秋には、しっかりと立派な栗のみを実らせる。親孝行というか、オヤジ孝行の栗の木である。
 最近はさらに梅ノ木も植えて、しっかりと商売の種をこしらえている。日頃農作業で足腰を鍛えたオッサン夫婦は、先祖代々の土地を手放すことなく、余剰地はしっかりと駐車場として活用し運営されている。近所の梨園に手伝いにきているおばちゃんの話では、オッサンも体調が芳しくないようで、耕運機にも乗っていないとか。立派な親に、不肖な息子あり。我が家とはまるで逆な幸せな?家である。
 因みに、その息子は未だ独り身らしい。未だに居候するわが三女に、あんな息子はどうだ。と言ったら即座に姿を消してしまった。失敗、まずったかぁ。


日々雑感 10

画像79   昨日は団地の前期理事を一緒に務めたオッサンからの誘いで、彼が参加している中国語サークルに体験学習という形で見学してきた。団地は17棟・220戸ほどの世帯がある。おおむね10年に一度位の割合で管理組合の理事の仕事が回ってくる。
  今回(前期)は、建物の大規模修理工事が行われたために、皆が緊張して過ごした1年だった。現役のサラリーマン時代には理事をおおせつかっても身が入らず、他の方々に迷惑をかけたような気がする。だが今回はひょっとすれば最後のご奉公かも知れない。そんなこともあってか、我ながらよくやったなぁ、という感じもある。
  僅か200戸かそこいらの世帯でも、朝一番で家を出て暗くなってから酔っ払って帰る日々では同じ階段を利用する人の顔もよく知らないことにもなる。幼稚園の頃、よく我が家に遊びに来た階下の子どもたちも、ふと気がつけば中学生や大学生だ。もたもたしていると、社会人になっていたりする。そして、立派な挨拶などされると、いい娘さんになったなぁ、と、暫し後姿を見送っていたりしている。

  話が飛んでしまった。中国語のオッサンに戻る。指定された時間に中央公民館にいった。黒板をみると、ニーハオ会は和室になっている。オッチャンは和室は大嫌いだ。足がいたくなって、どんな形でも持たない。しかしここは逃げるわけにも行かず、付き合うことで覚悟は決めた。通常サークル活動でも教える先生は普通、中国人だが、このサークルでは日本人である。
  オッチャンの弱点は文字で見たものは概ね間違えないが、その文字をどう発音するかよく覚えていないことである。いや、おぼえていないというよりも、覚えなかったというのが正しい。要するに勉強しなかった、ということに尽きる。参加していたメンバーは男性4人と女性2人だ。年齢的には現役と思しき方は1人だったように思う。
  いつも思うが日本人は本当によく勉強する民族である。60歳なんて、ホントに若い部類に入る。70歳にもなって外国語を勉強してどうなるものでもないが、大半のサークル活動は高齢者によって運営されている。
  あるとき新聞の投書欄を見ていたら、定年後に町のサークルを訪ねたら「おばちゃんパワーに驚いた」、と書かれていた。
  中国語に限らず英語やスペイン語など、外国語学習が男性にとって主導権を握れるサークルかも知れない。日本人の弱点をよく心得た日本人教師も悪くはないな、というのが第一印象である。ちなみに、その教師は「財団法人 霞山会 東亜学院」から派遣されていた。インターネットで調べたら、中国人講師55人、日本人講師が8人とあった。月に僅か2回である。怠け者のオッチャンに少し決断の時間がある。
  しかし1回3時間の勉強はきつい。さてさて、どうしたもんかなぁ...........。


日々雑感 11

画像82   メールで囲碁を打っている宮崎・都城市のお友だちから「裏庭の筍を掘ったから、少しだけど送る」との便りを頂いた。そのメールの翌日には宅急便でもう、こちらに届いた。ダンボールの箱に新聞紙に包まれた新鮮な筍がごそごそと入っている。さっそく今日は筍料理のツマミと思ったら、うちのばあさんは糠がないから出来ぬという。
  ところが前日のメールで、関東の人は筍の料理に詳しくない人もいるから、と米糠を同梱する旨書かれていた。オッチャンは梱包を開けたときに既に気づいていた。米糠なら入っているよ、ということで到着当日に旬の味を食することが出来た。ばあさんは、米糠まで気を回した都城のお友だちにビックリしたものである。オッチャンは筍料理はやったことがない。忘れぬために、その一端を記録しておこう。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
  旬という字をそのまま表す筍「たけのこ」、春の訪れとともに「筍」が美味しい季節になりました。この香り高い旬の味覚を、いろいろの料理によって楽しみましょう。
  3〜4月にかけて市場に出回るのが孟宗竹の「筍」で、その後5〜6月に掛けて真竹(マダケ)筍、淡竹(ハチク)筍が出回ります。

  掘りたてのたけのこは、さしみでも食べられるほどですが、時間がたつにつれて堅くなり、アクも強くなってしまいます。「今日はたけのこ」と決めた日は、午前中に買い物に行き、買ってきたらすぐに下ゆでするくらいの気持ちで。

1. 泥土をきれいに洗い落とす。
2. 筍の穂先を斜めに切り落とし、縦に一本包丁を入れて、株の部分を整える。
3. 鍋に充分水を入れ「糠」(ぬか)一握りと「たかのつめ2〜3本」を加え、
お箸が通る程度まで茹でる。この時、筍の一番外側の皮を取り除いておくのが良い。
4. 茹で上がれば、そのまま茹で汁につけたまま完全に冷ます。(湯止め)こうするとえぐみが残らない。
5. 縦に入れた切り目から皮を丁寧にむいて水洗する。水にさらしてぬかを抜く。
  ここまでは下準備だった。詳細は次に調べることとしよう。


日々雑感 12

画像84   大学同期生の友人から面白いメールがきた。とりあえず、そのまま掲載しておくとしょう。

 恵迪寮ユ-ゲントコ-ルOB および何人かの諸兄姉へ(BCC)今日は映画音楽の話題です。
                   
  先週ケ-ブルTVで【私のパパはマフィアのドン】という米国映画を見ました。主演は刑事コロンボのピ-タ-フォ-クですが、何とバックに流れる音楽が我が【都ぞ弥生】でした。その他にも我が国で馴染みの歌謡曲や童謡が外国映画のBGMに使われている例を見て書き留めたので紹介します。
  映画の題名、主演、曲名、我が国での演奏者、メロディの順です。

【ヒットラ-・最期の12日間】ブル-ノ・ガンツ、海征かば(軍国歌謡)、ソ-ミ-レ-ラソ-ラシド-ソミミレ
【マッドマックス】メル・ギブソン、海征かば(同上)
【追跡者】トミ-・リ-・ジョ-ンズ、女心の歌(バ-ブ佐竹)、ドド-レミ-ソラ-レド-ララソミソ-、および花笠 音頭(山形民謡)、ソラドレ-ソ-ミ-レドレミ
【サハラに舞う羽根】主演不詳、送る言葉(武田鉄也)、ソ-ド-ドミ-レドラド-
【ロジャ-ラビット】主演不詳、知床旅情(加藤由紀子)、ソド-ミソ-ドドラ-ドソ-
【レオポルドブル-ムへの手紙】主演不詳、知床旅情(同上)および思い出アルバム(幼稚園歌)、レ-レレ-レ ミ-ファソ-ラ-ララ-ラソ-ソド-
【シルミド】韓国映画、バラが咲いた(マイク真木)、ド-ドドド-レ-ミ-ミミミ-ファ
【サンキュ-ボ-イズ】ドリュ・バリモア、メダカの兄妹(わらべ)、ソソド-レ-ミミレ-ド-
【フォレストガンプ】トム・ハンクス、君と何時までも(加山雄三)、ミファソド-ミ-ソドレミ-
【トウ-ムレ-ダ-】アンゼリ-ナ・ジョリ-、君と何時までも(同上)
【フィ-ルドオブドリ-ムス】ケビン・コスナ-、もしもピアノが弾けたなら(西田敏之)、ミ-ド-ドドミレ-ド- ラ-ソ-ラ-ド-
【姉のいた夏いない夏】キャメロン・ディアス、天才バカボン、ミソソ-ラソミソ-ラドド-レドラソ-
【ドラゴンハ-ト】デニス・クエイド、新妻に捧げる歌(江利チエミ)、ソソ-ラ-ソ-ドレミ-レド-
【ニキ-タ】主演知らない、知りたくないの(菅原洋一)、ソ-ミソラド-ソミド-
【ウオルタ-と休日】ジミ-・オズモンド、知りたくないの(同上)
【ナイトライダ-】主演忘れた、グッドナイトベ-ビ-(キングト-ンズ)、ド-ド-レミソ-ミレミ-ソ
【ネ-ビ-ファイル】主演忘れた、春の小川(高野辰之)、ミソラソミソドドララ

  メロディは長音と短音2種類だけで表したので想像で補ってください。

 以上のようなものだが、オッチャンにとっては初耳のことばかりである。外国映画に日本の音楽が使われるということなぞ、夢のような話だ。これ本当かな、というのが第一感であった。しかし文体からみてもそのようなことは無さそうだ。確かめはいないが、真実なんだろう。

  しかし今時の映画に、平和大国・わが日本国の昔日の軍歌が使われるとは、解せないことである。著作権は作者の死後50年とされているから、いちゃもんはいけられぬとしても、ひと事断りを入れてほしいものだ。いゃ、オッチャンではなく、わが日本国政府は知っているのかなぁ。平和ボケしたこの60年で、そんなこと忘れてしまったかな。


日々雑感 13

画像85   昨日の19日、木曜日に久々に張さんにお会いした。張さんは正式には<張 世妃>という。まるで、かの有名な楊貴妃と同じようなお名前である。始めてお会いしたのは、3年ほど前に鎌ケ谷市役所内にある鎌ケ谷市国際交流協会の窓口だった。たまたまオッチャンも事務所にいたときに、張さんが訪ねてきた。

  殆ど日本人と変わらぬ容姿だが、オッチャンは直ぐに彼女が中国人であることが分った。張さんは当地でボランティアの仕事がないか、と尋ねている様子だった。事務局の女性が登録名簿に住所などの記入を依頼していたそのとき、横から覗いたオッチャンは、思わず「チャンさん!」と声をだしたものだ。これで彼女は当方が多少は中国語の分ることを理解した。これがまさに出会いの出発点である。


日々雑感 14

画像86   メール碁で碁を打つ「める碁会」というものがある。普通は一人と一人で交互に打つものだが、連碁といって、黒白各々5人ずつ10人位で対局するものもある。メンバーの半分位が女性のときもある。顔を合わせるわけではないが、そんなときは華やかなムードも漂いより面白みが増す。皆が発するコメントや各地の写真も拝見することが出来る。プロの世界では絶えず若い人が台頭し新陳代謝が激しいが、アマの場合はどうしても高齢者が多い。

  「ヒカルの碁」などによって、小学生や中学生たちの囲碁人口が増えているとは言われるが、メール碁やネット碁では定年退職者などの方々が圧倒的に多いようだ。ネット対局の場合はパソコンを前に実戦を行うものだから、ノンビリしておれない。一方、メール碁の場合は即座に返信する必要もいらない。時間のあるときに、ポンと打って発信しておけばよい。

  ITとソフトの進歩はあるものの、高齢者がパソコンを駆使して囲碁を打つこと、そのことにオッちゃんは大変尊敬する気持ちだ。従って始めてパソコンに触る方もいて、囲碁を打つことからパソコンの仕組みや技術をマスターしていく方もいる。なかなか難しいことを披露する方も見られる。それを別の人が受け継いで、次第に皆が一定のレベルに達するという仕組みになる。

  元に戻る。連碁などでメールに誰かがアニメを載せたりMIDIの音楽を流したりすると、これがドンドンと伝染していく。オッチャンは、60歳になろうとも70歳であろうと遊び心を持つのは大変好ましいと思っている。本当に、一生懸命に覚える姿には一種の感銘を覚えるものだ。

  あるとき連碁のメンバーが一つのクイズをだした。囲碁に関する俳句である。【 連翹の 奥や碁を打つ 石の音】というものだ。さて、これは誰が作ったものか。という問いかけである。ヒントは、皆が知っている有名な方、というだけ。なかなか分るものではないな。

  オッチャンはインターネットで検索を試みたら、見事に見つかった。検索の方法によっては、見つけることが難しいものがある。何度か試みたが上手くいかない。そこで、俳句の全文をコピーし貼り付けて検索したら、一発でごそごそと出てきた。

  正解は夏目漱石だった。ついでに、芭蕉や正岡子規、与謝蕪村などの囲碁俳句も見つけた。文人と囲碁とは仲が良かったのだなぁ。そんなことを改めて思い出した次第なり。

  川柳では誰でもが知っているものがある。【 碁敵(がたき)は 憎さも憎し なつかしき 】

  【 下手の碁の 四隅かためる 日永かな 】<子規>

  【 ハナ垂れて 独(ひとり)碁を打つ 夜寒かな 】<蕪村>

  【 連翹の 奥や碁を打つ 石の音 】<漱石>  さてさて、文人の腕前はいかほどだったのかなぁ。


日々雑感 15

画像87   先日の筍がまだある。昨日の夜は筍ご飯だった。柔らかい上に適度な甘みもあって、なかなかの美味であった。たくさんあったから、娘は会社の弁当向けにさっさとつくろって、冷凍して仕舞いこんでしまった。抜け目がない。オッチャンが友だちから頂いたものだぞ、礼を言えと申したら「美味い美味い」と一生懸命に食べるのみである。今朝の分はと冷蔵庫をみたら、冷凍してないものがあった。人一倍早く起きるオッチャンは、それをレンジで暖めて頂いた。
  本日は市議会議員の選挙日であった。いつもは朝一番に出かけるものだが、今回はゆっくりと寛いでからおもむろに選挙会場の小学校へ向かった。ちょっと大げさ過ぎた。実はものの2分もかからないで到着してしまう。月に一度のNPOのコラムはこれから書かねばならない。まず第一のテーマは市議の選挙と決めてある。そんなことで、カメラを持参し立候補者一覧の看板を撮影した。何事にもネタが大切だ。
  小学校の裏門を入ると、すぐに会場の体育館だ。そこで、先日8日県議選でも見かけた一人のおばちゃんを発見した。本職は市役所の健康管理課の職員である。「やあ、やあ、またお会いしましたね」というわけだ。投票を終えてたあと、校庭の片隅にたたずむ二宮金次郎像と最近耐震構造への工事が終わった校舎を写した。そのあと、市職員のおばちゃんと暫し雑談していると、つぎつぎと投票に近所の人たちが訪れてくる。わがマンションの人たちも来る。
  おばちゃんは看護師の資格も有するそうで、コンクリートの階段のそばで皆さんに注意をしている。見ていると年寄りばかりだ。だから、市も職員を貼り付けねばにらぬと考えたか。天候は温暖だが風は強い。しかし埃を舞い上げるほどのことはなく、肌に気持ちよい。いったい若い人たちはどうしたのか。これでは投票率はあがりそうにないな。
  今回の市議選は定員27名に対して、立候補者は31名である。昨年4月、市長が実質対抗馬のないままに2期目に当選した。それ以来市議会はオール与党化したようだ。反対するのは共産党だけである。こんなことだから、立候補者は皆、親市長をアッピールし市長の政策はわが主張と同じ、という感じのパンフレットが目立つ。
  落ちるのは4名だ。その意味では少数激戦かも知れない。今晩には当落は判明するだろうが、まあ、これから誰が落ちるか市の広報紙から抜き出してみるとしょうかな。


日々雑感 16

画像88   23日参院福島、沖縄の補選が行われ福島は民主党公認候補が、そして沖縄は自民党公認候補がそれぞれ当選した。1勝1敗の五分の星だが自民党が自信を深め、民主党は夏の参院選を前に選挙戦略の見直しをせまられているという。そんなもんかなぁ。たかが二つの選挙でアタフタすることもあるまい、とオッチャンは思うのだが。
  選挙は水物である。ちょっとした風向きで、どちらに追い風が吹くのか分らない。無党派層といわれる普通の国民は、意外と政治家の行動をみているものである。あまり際立った発言が表にでなくても、しっかりと選挙で判断をくだす。国会での不真面目な発言はもとより、身辺の清からぬ政治家たちはいずれ次の選挙での落選を覚悟したほうが良さそうである。
  統一地方選では財政破綻した北海道・夕張市と、選挙直前に市長が暴漢に殺害された長崎市の結果が注目された。結果を見れば、それぞれの選挙民は最も妥当な候補者を選択したものと思える。夕張市では地元候補3人に本州など地方からの候補者7人が競うものとなった。しかしドサクサ紛れに立候補した候補者は殆ど得票せず、夕張市在住親子三代の候補が勝った。
  東京都知事など11もの地区で立候補していた羽柴秀吉なる外様は、またまた一敗地にまみれた。そもそも戦国の武将の名前などを名のる人物は、いったい何者なんだ。はったりだけで、当選はしない。もう、いい加減に選挙を自分のおもちゃに使うのは止めてほしいものだ。
  長崎市長選挙では、殺害された市長の娘婿が出馬し、これに反対する市の一課長が辞職し立候補した。市長の弔い合戦として同情票も集まり厳しい接戦となったものの、元々長崎市民であった候補者が勝ったのも、結局は選挙民の良識が支えた賜物だろう。無念の凶弾に倒れた前市長には同情を禁じえないが、それを私物化し世襲しようとするのは、許せるものではない。政治は個人のものではないのである。
  結果の確定後に、前市長夫人はテレビ画面でも泣き喚いていたが、そもそも、後釜に娘婿を担ぎ出す発想が間違っていたことに思い至らねばならない。選挙民を恨んでも仕方のないところであろう。オッチャンは、長崎市民の判断に誤まりは無かったと堅く信じている。
  振り返って、地元の市議選はどうだったか。定員27名に対しての31名の立候補であるから、僅か4名しか落選しない。これらの候補は選挙公報にもまともなことが書いておらず、当選者に大きく水を開けられて落ちた。長い間高校教師などを経験した人もいたが、何を考えているのか分らぬ公報の文面ではあった。
  一部古参議員が引退し、その息子などが楽々と当選していたのも見受けられた。これらは当地の後進性を窺わせるものだが、相対的には当選したい者がそれなりに努力した結果とみれば、まずまず良識のある選択が行われたと思わせる。27歳の若者もいる。オール与党と化した議会や生ぬるい市政に、大いなる新鮮な風を巻き起こすこと願ってやまない。


日々雑感 17

画像89   また明日は雨と予報ゆえ、ちょっとした晴れ間を狙って散歩に出かけた。ダラダラと家で過ごしても1日は確実に過ぎて行く。そして、その速度は年毎に速まるようだ。歩かないと重さだけは増えるが筋肉の量は確実に減少することを実感する。そんな年なんだろう。
  家に戻る途中で、ふと思い出したことがある。前から気にしていた映画を見損なっていたことだ。それは、若年性アルツハイマー症を取り上げた「明日の記憶」と、日米合作の硫黄島決戦「硫黄島からの手紙」である。どうしても見たいと思いながら忘れていた。ちょうどビデオレンタル店を通るので、在庫状況の確認をすべく中に入って見て回った。そこで目指すDVDを見つけて借りて帰った。
  硫黄島総指揮官・栗林中将に関しては、いろいろな方が書かれている。なぜ硫黄島かといえば、その栗林中将の最期について、梯久美子氏が、その著作「散るぞ悲しき」で軍部による様々な虚飾を明らかにしたことに起因する。
  友人に知らされたオッチャンは早速図書館に頼み、つぎの予約をとって一気に読みくだした。それだけ迫力のある読み物だったことにある。作り物の小説にはない「事実」を追求する姿とその努力には心打たれるものがあった。梯久美子氏は、たまたまオッチャンと同窓である。学生時代は同じようにノンポリの面もあったと述べているが、そこし女性だから、しっかりやるべきことはやったものと想像する。
  実に見事な書物であり、若い皆さんも読まれることをお薦めする。今年、1月には映画に主演した渡辺謙との対談も掲載され、2月号では改めて<検証>栗林中将 衝撃の最期と題する寄稿文を載せている。なぜ再々にわたり取り上げているかといえば、「栗林は玉砕を前にノイローゼとなり、部下に殺された」という説が流布していることへの反論である。
  執筆にあたっては、家族や生き残りの将兵に身近に接し綿密に調べあげた彼女としては、このような流布は見逃すことは出来なかったからであろう。
  そんなことで全くの新作DVDであるが、迷わずに「硫黄島からの手紙」を借りてきたというわけだ。負け戦と知っていながら、硫黄島で少しでも米軍による日本本土への攻撃までの時間を稼ごうする事に命をかけた栗林中将とそれに従った2万人の兵士たち。
  本を読めば、家族のいる本土を死守するために戦った栗林中将と兵士たちの強い想いを理解する事はできるが、改めて日米両国から見た硫黄島の戦いを振り返るつもりである。
  硫黄島戦はおよそ考えうる「史上最悪のプロジェクト」であった。日本軍守備隊が勝つ見込みはまったく無かった。硫黄島は東京都に属し、本土防衛の要となる拠点の一つであったにも関わらず、当時の日本には戦艦も戦闘機もほとんどなく、硫黄島守備隊は孤立無援の状態となり、米軍の戦艦と爆撃機から大量の砲弾と爆弾を落とされ、守備隊の数倍の陣容を誇る海兵隊に攻め込まれた。
  しかも日本軍守備隊は、兵なし、武器なし、食料なし、水なし、といった状態であった。守備隊の兵士は寄せ集めに近く、年齢の高い者が多かった上に、栄養失調と過重労働のため、兵士の多くはやせ細り、本来なら闘える体ではなかったのである。

  借りてきた二つのDVDは、奇しくも渡辺謙主演によるものとなった。若くしていわば認証症となった企業の戦士の無念さや、それを支える夫婦の愛にも興味は尽きない。
  久しぶりに、「見たかった映画を見る」のもまた、結構なものである。


日々雑感 18

画像90   オッチャンは月に一度は病院に行く。毎朝食後に、血糖値が上がらぬよう抑止する薬を飲む。その薬品の名称はアクトス15という。これまで比較的軽い薬と言われ、およそ3年位は飲み続けている。この薬の効果は大きいようで、数か月間にわたる血糖値の状態を判断するHa1cは正常値といわれる6.0をオーバーすることはない。
最近では、この値が5.0程度におさまっている。しかし、よく効く薬は副作用も多いのが一般に言われる。そこでアクトスとはいかなるものか調べてみる。
正式な名称でもある「アクトス錠15、30」とは、脂肪細胞に直接働き、糖尿病の本質にせまるものと書かれている。これで、糖尿病が治ってしまった?というような例もあるそうだ。
アクトス1.アクトスとは商品名 アクトス (武田薬品工業)
一般名 塩酸ピオグリタゾン(チアゾリジン誘導体)
効能・効果 インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)。
  ただし、食事療法、運動療法のみで十分な効果が得られずインスリン抵抗性が推定される場合、あるいは、スルホニルウレア剤の効果が不十分な場合に限る。
 これが最も妥当な考え方というべきか。やはり食事と運動に力を入れるべきなのだなぁ。人間はどうしても楽な方向に走る。今からでも遅くない。運動、栄養、休息の3本の柱が大切だ。仕方がない。原点に戻り、薬を減らすべくがんばる、とするか。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
  ネットで調べていたら、医師限定のサイトがあった。医師以外は入室できない。この中で医療事故なども話しあわれているのかな ??
  因みに、表から見たアクセスの順位は次のようなものだった。ヒソヒソ話が聞こえてくる...........。
1位  医局病院崩壊報告スレ (総閲覧数1,708,592)
2位  ここだけの話あなたの年収いくらですか? (総閲覧数457,624)
3位  今更聞けない略語 (総閲覧数174,939)
4位  内科専門医試験 (総閲覧数106,713)
5位  最高に素晴らしい女医生活をおくろう! (総閲覧数97,014)
6位  医局人事よさようなら! (総閲覧数92,851)
7位  産科医、起訴事実否認「精いっぱいやった」 (総閲覧数85,765)
8位  IVHのカテ先が頭部へいった場合 (総閲覧数76,725)
9位  風邪の時の点滴って何? (総閲覧数57,709)
10位 独身男性へ質問 (総閲覧数51,628)
  それにしても、病院とはいつも大勢のお客 ? が来るものである。


SINSE:2006/03/18(Sat) by.CHIHARU. All rights reserved. MAIL

HOME新たな出会い中国語との触れ合い近くの人たち日々雑感PROFILELINKHELP

▲PageTop

- Kapta HomePage Studio -
Edit&design:mushi no kuni